![a38c1792](https://www.sugimototosou.com/media/5/3/53_1200x900.jpg?t=1734496120)
作業足場の組み立てが完了したので、早速屋根の状態を見てみす。
実はこの「かわらU」、20年ほど前にカバー工法で施工されたもので、この下にコロニアル屋根があります。
白く見えるのは塗膜がはがれてしまった部分、そして気をつけて歩かないと簡単に割れてしまい、非常に脆弱な状態です。
理想は吹き替え(このかわらUを撤去して、新しく金属系の屋根材を設置する)ができれば良いのですが、様々な事情があり何とか塗装で納めることになっています。
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まずはいつもの水圧で屋根を洗ってみると・・・・
どこまでも削れてしまいあちこちに穴があいたり、割れてしまったりと大変です。コケやカビが落ちるギリギリの水圧まで下げてこれ以上かわらUが破損しないように
とても気を使って洗浄を進めていきます。
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こちらは、高圧洗浄して、乾燥後、まだまだ洗浄した時のカスが残っていたのでホウキにてはき掃除、ブロアで細かい洗浄カスを飛ばして、ひび割れた部分はブチルゴムテープやシーリング材、樹脂モルタルなどを併用して補修した状態です・・・・
とにかくほんとうに大変でした。
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それからこちら・・・
屋根の掃除後、剥がれ落ちた表面の塗膜やら藻やコケや砂などがのき先についている横樋に溜まっています。
ほぼ全部の横樋がこんな状態です。
小さいホウキとチリトリをもって掃除しないと・・・
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顔がホコリだらけになりながらぜ〜んぶ掃除しました。
40リットルのゴミ袋満タンになるくらいの量でした。
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かけたり、ひび割れたしたところを何とか補修したらやっと塗装開始です。
「浸透シーラー」を塗っていきます。
この材料の役目は、表面のはがれた部分から屋根材の中に浸透していって「ポロポロと欠けていってしまうかわらUを浸透する接着剤で固める」という効果を期待して施工しています。
この浸透シーラーを2回塗っていきます。
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浸透シーラーを2回塗装したあとに、日本ペイントのファインパーフェクトベストという屋根用の塗料を2回塗っていきます。
遠目から見ると平滑に仕上がったように見えますが・・
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近くから見ると、クレーターのようなヘコミがあります。
ヘコミが深い部分は再度シーリングを充填して
(白い部分)なるべく平滑にして再度塗装をして仕上げていきます。
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塗りだすまでの下地の補修に大変時間がかかりましたが、なにはともあれ屋根の塗装が完了しました。
ここまで劣化したかわらUの塗装は今回初めてでしたが、とにかく「浸透シーラー」の効果で、ガッチリとかわらUが固まってくれていることを祈るばかりです。
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さてさて、こちらの建物、屋根も大変でしたが外壁も大変な状態です。
この縦に1.5mほどのひび割れ、周囲の壁を押してみると、かなりの範囲で前後にたわんでいます。
現状は部屋の中にも漏水しています。
![638132f6](https://www.sugimototosou.com/media/6/3/63_1200x900.jpg?t=1734496123)
いきなりですが、たわんで浮いている範囲をすべて撤去です。
撤去の際、だいぶすったもんだしましたが、結局畳1枚分くらいの範囲を撤去することになりました。
見えている綿は断熱材です。
![2972f47f](https://www.sugimototosou.com/media/6/4/64_1200x900.jpg?t=1734496123)
そして、新しく下地材を設置します。
「ラスカット」というもので、これからこの下地材にいろいろな材料を塗り重ねていって元の壁と同じように
仕上げていきます。
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このボード(ラスカット)の表面はトゲトゲで凹凸状になっいます。そこにモルタルを塗りつけるとトゲトゲに引っかかってしっかりとモルタルがくいつきます。
![4dc0629c](https://www.sugimototosou.com/media/6/6/66_1200x900.jpg?t=1734496124)
モルタルを金ゴテでならして乾いたら、今度は混和剤といわれる材料を塗っていきます。塗料を塗る為の下地材で塗料の吸い込み止めと接着をよくするための工程です。
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ちなみに、ひび割れて腐食した外壁は、新しく設置した外壁材(ラスカット)より、たて・よこ共1cmほど大きくなるように撤去しています。
そして、その1cmのすきまにシーリング材を充填した所です。(白色)
新しい壁と既存の壁では、地震などが起きた場合それぞれ違う動きをする為、あえて隙間をあけ、緩衝材としてシーリングを充填しています。
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しかし、想定以上の動きがあった場合、シーリングだけでは不十分なので、その上から補強クロスを貼って・・
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その上から、ウレタン防水を塗布していきます。
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そして次は、
まわりの壁との「柄あわせ」です。
このまま、この上からローラーなどで外壁塗料を塗ってしまうと表面がつるつるの壁になってしまい、補修した壁がまるわかりになってしまいます。
補修した跡がなるべく目立たなくなるように、既存の壁と同じ模様になるよう「吹付タイル」というものを吹き付けていきます。
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そしてそして、
「吹き付けタイル」が半乾きの状態になったらこのプラスチックのローラーで軽く頭をつぶしていきます。
吹き付けた状態のままで仕上げとするのが「吹きっぱなし仕上げ」
吹き付けた後、頭を少しつぶすのが「ヘッドカット仕上げ」
今回は、既存の壁が「ヘッドカット仕上げ」となっているので、もちろん「ヘッドカット」してあわせます。
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はい、や~っとできました。
あとは、いつものように下塗り 中塗り 上塗りと
塗装していけば補修した場所がわからないくらいきれいに仕上がるはずです。
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下地補修はまだ続きます。
意匠性を持たせるためによくあるのが、こういった板を設置している壁です。
※幕板といったり化粧板などともいいます。
アクセントとなって見栄えは良いのですが左の写真の部分(白いシーリング材を充填中)から雨水が入ってしまうことが多々ありますので、建物を一周しているこの化粧板の上部をすべてシーリングを充填してきます。
他にも、雨どい、塀、勝手口の扉などなど、塗装前に直さなければいけない所が結構ありましたが
ようやくすべて直し終わったのでいつもの様に、壁、木部、鉄部と塗装を進めていきます。
塗装を始めてから数日が経ち、各所が仕上がりました。
足場を解体する前に各所の検査を実施、手直しの後・・・
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足場の解体です。
頑張って1日半で解体しました。
杉本塗装工業足場班、お疲れさま!
建物まわりを掃除して、完了お引渡しとなりました。
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約1カ月間の工事でした。
天候にも恵まれ、予定していた工期内で完了することができました。
実はこちら、同様な形状の建物が数棟建っていて、そのうち新たに2棟の修繕工事を弊社にて施工させて頂くこととなりました、本当にありがたいことです。
管理組合様とは今後も長いお付き合いをさせて頂くこととなりました。
引き続き、安全第一で頑張っていきます。